朝起きれない…起立性調節障害かも⁉正しい治療法
起立性調節障害とは?
起立性調節障害は、思春期前後の小児に多くみられ、起立時にめまい、動悸、失神などが起きる自律神経の機能失調です。
人の身体は、起立すると重力によって血液が下半身に貯留し、静脈を経て心臓へ戻る血液量が減少し血圧が低下するので、これを防ぐために自律神経系の一つである交感神経が興奮して下半身の血管を収縮させ、心臓へ戻る血液量を増やし、血圧を維持します。しかし、自律神経の機能が低下した結果、このメカニズムが働かず、血圧が低下し脳血流が減少するため多彩な症状が現れます。姿勢不良も血行不良の原因の一つです。
起立性調節障害の症状
- 立ちくらみ、あるいはめまいを起こしやすい
- 立っていると気持ちが悪くなる。ひどくなると倒れる
- 入浴時あるいは嫌なことを見聞きすると気持ちが悪くなる
- 少し動くと動悸あるいは息切れがする
- 朝なかなか起きられず午前中調子が悪い
- 顔色が青白い
- 食欲不振
- 臍疝痛、へその周囲の痛みをときどき訴える
- 倦怠あるいは疲れやすい
- 頭痛
- 乗り物に酔いやすい人
以上の3つ以上当てはまる方は可能性があるかも。
なりやすい人の特徴
起立性調節障害は、発症した子どもの親もかつては起立性調節障害だったということも多くあり、起立性調節障害で悩む患者の約半数に遺伝の可能性が考えられています。
また、起立性調節障害を発症する男女比は、男子1に対して女子は1.5〜2となっていて、女子の方が発症する割合が若干高くなっています。
他にも、朝が苦手な人やよく立ちくらみがする人は生まれつき自律神経の働きが弱く、発症しやすい傾向にあります。
さらに、日ごろから水分や塩分の摂取が少なく低血圧の人や、少食であるなどエネルギー不足の状態となっているときにも発症しやすくなります。
真面目で責任感の強い人や周りに気を遣いすぎる人など、常日頃から精神的ストレスを受けやすいタイプの人も、発症の主な原因である自律神経の乱れが起こりやすくなります。
治療法
朝起きられない子どもに対し、親が起床のサポートを行うことも非常に重要です。起立性調節障害の子どもは、目覚まし時計だけではなかなか起きられません。決まった時間にカーテンを開けたり、優しく声をかけたりしてあげましょう。
こまめに水分を摂取するようにしましょう。水分不足は症状の悪化を招きます。1日1.5〜2リットルを目標に水分を摂取しましょう。
自律神経を働かせるためには運動が必須です。自宅で簡単にできるものを取り入れてみましょう。
他にも、マッサージなどで血流を改善するなどの方法も一つです
1日3食を決まった時間にとりましょう。生活リズムを整え、バランスの良い食事を摂ることで、体の調子を整えることができます。
また、起立性調節障害は塩分を多めに取ることも重要です。塩分を取ることで、体の水分を保持し、血圧を下げにくくするためです。ラーメンやうどんを食べた時にはスープまで飲むなど、人より多く塩分を摂取することを心がけましょう。
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