産後にくる腰痛の原因と対策
産後、腰痛に悩まされる女性は少なくありません。
その中で子育てをしなければいけないので、痛みを解消したい気持ちは大きいと思います。
なぜ産後に腰痛が起きるのか、どのような対策を取れるのか紹介します。
原因
1.妊娠中や産後などに分泌されるホルモンの影響で骨盤が緩み、周りの関節や靭帯も柔らかくなることで、
体を支えるのが腰や太ももの筋肉だけにかたよってしまい、結果的に腰痛につながると疑われます。
生理中の腰痛も、このことが原因の一つと言われています。
2.赤ちゃんの成長にともない、腹筋が引き伸ばされていき、産後もその状態が続きます。
そのせいで腹筋がうまく使えなくなり、それを腰がカバーすることで腰痛につながってしまいます。
3.産後、赤ちゃんを抱っこしながら家事や育児をする機会が増えていくと思います。
赤ちゃんが成長していくことで、最初は3~4kgくらいだった体重も1年で7~10kgくらいまで増え、今まで以上に腰にかかる負担は大きくなっていきます。
その他にもおむつ替えなどで中腰になる事も多くなり、普段よりも腰を痛めやすい状況が揃ってしまいます。
対策
1.正しい姿勢は、すべての筋肉が本来の役割を果たせるので、負担がかかりません。普段から意識して正しい姿勢を取ることで、腰痛も解消されやすくなるでしょう。
立つときは、横から見て耳・肩・腰・足首まで一直線で結べるのが理想です。
背筋を伸ばして胸を張り、顎を引いてまっすぐ前を見据えると、正しい姿勢を取りやすくなります。
背筋を伸ばすことに意識しすぎると、かえって反り腰になる可能性があるので、普段から骨盤を立てるように姿勢を保つことが重要です。
2.ストレッチには凝り固まった筋肉をほぐし、血行を促進する効果が期待できます。
腰回りに働きかけるストレッチを3つ紹介します。
腰を回すストレッチ
- 肩幅くらいに足を広げて立ちます。
- 骨盤のあたりに両手を当てた状態で腰を回します。
- 楽に回せるなら10回、回しづらければ5回を目安に、時計回り、反対回りとそれぞれの方向へ動かします。
これを3~5セットほど繰り返してみましょう。
続けていくうちに、腰を スムーズに回せるようになるはずです。
寝ながらできるストレッチ
- 体をまっすぐにして仰向けになります。脚と干渉しないように、腕は真横へ広げると良いでしょう。
- そのままの状態で片方の脚を上げて反対側の膝のあたりを目がけて倒し、腰をひねります。脚を上げづらいときは、膝を曲げながら倒しても構いません。
- 反対側も同じように繰り返します。
ただし、腰痛の状態によっては、ストレッチでさらに痛みが強くなる恐れもあるため、
必ず痛みを感じる手前の気持ちいいと感じる部分でとめるようにすることが大切です。
猫のポーズのストレッチ
- まずは四つん這いになります。手のひらは手首が肩の真下になる位置に置き、膝はお尻の真下、背中はまっすぐに伸ばした状態です。
- 口から息を吐きながら、頭をお腹につけるつもりで背中を丸めていきます。背骨を動かしたり、腰の筋肉を伸ばしたりするのを意識しましょう。
- 気持ち良いと感じるところまで伸ばしたら、その状態を数秒ほどキープします。
- 鼻から息を吸いながら最初の姿勢に戻り、今度は逆に背中を反らします。このときも背骨や腰の筋肉の動きを意識しましょう。
- 同じく数秒ほどキープしてから最初の姿勢に戻ります。
腰の調子が良くないときは4番以降を省略してもかまいません。
3.骨盤ベルトは、妊娠で緩んだ骨盤をサポートして安定させる役割があり、産後でも活用できます。骨盤が本来の機能を取り戻せば、腰にかかる負担も軽減されるでしょう。
種類もさまざまあり、骨盤のどのあたりをサポートするかも、骨盤ベルトによって異なります。
選び方を間違えると、かえって腰を痛める原因になるかもしれません。かかりつけの産婦人科医に、どのタイプの骨盤ベルトを選べば良いのか確認しましょう。
また、骨盤ベルトは筋肉の代わりになるものなので、頼り過ぎると骨盤周辺の筋肉が衰えたままになってしまいます。
一時的なサポートとして使用し、赤ちゃんの世話や家事をしていないときは外すなど、上手に利用しましょう。
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